聾学校の先生に紹介してもらった一冊の本があります。
聾学校の先生が、聾学校の子供たちの為に作った日本語ドリルです。
手話について、まったくの無知な私が読んでみるとハッとさせられる事がたくさん書かれていました。
私達が当たり前のように話している言葉、「私/は/学校/に/行く」の「は」や「に」などの助詞を理解して使う事が難しいのです。手話では、「私、学校、行く」で会話が伝わる為日常的に使わないからです。
助詞のもつ意味を説明して、と言われたら、、、とっても難しい。
助詞をどんな時にどんな風に使うのか繰り返し勉強していく努力が、私達の何倍も何十倍もしていかないといけないのだなぁ、と読みながらドリルの1ページの重さを感じました。
このドリルのあるページにお母さんと子供の会話が載っていました。
〜夜空の星を見上げる親子。
お母さん「わぁー!きれい。星がキラキラひかっているわ」
子供「ねぇ、おかあさん。
キラキラって きこえるの?」
衝撃でした。キラキラという音が聞こえているの?と子供が尋ねるのです。あの子達は耳が聞こえない。聞こえないってこういうことなんだ、と 私は何も理解してなかった。
そのあとおかあさんは、キラキラについて「音はしないよ。あかるく光っていることをキラキラていうのよ」と説明します。
どんな不便な事があるのか、どれほどの努力が必要なのか、どんな理解が必要なのか、どんな支援が必要なのか考えさせられるドリルでした。
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